カテゴリ:喜怒哀楽な人々( 17 )





仲良しだった人・・・トクの、お別れに行ってきました。
80才・・・なんだか早い気がします。
引退して時間が経っているのに、通夜には200人もの人が来ました。
彼の人柄が現れています。

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奥さんのリエちゃんの意向で、家で看取りました。
幸せな男でした。

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お顔は、なんとも無邪気なもので・・・ひょいと起き上がり「驚いた ? 」・・・なんて言いそうでした。
みんなに愛されて・・・故郷の今治からも、小学校からの同級生という方も見えていました。

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お通夜が済んでも、誰も帰らない・・・寂しいだろうからとみんなで飲みました。

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仲間の男たちがみな先に逝き、残されたリカルド(白シャツ)が、とても寂しそうです。
みんなで大切にしようと、女たちは誓いました。

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翌日の葬儀にも、たくさんの人が会葬しました。
親しかった能楽師の方が、鼓を打ちました。
そのあと現れたお坊さまが・・・世にもきれいな方で・・・ちょっとびっくり。
ちゃんとしたお坊さまもいらっしゃるのだと、ありがたい気持がしました。

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いいお葬式・・・というものがあるのですね。
寂しいけれど、素直に見送ることが出来た気がします。









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by aomeumi2 | 2018-12-04 16:06 | 喜怒哀楽な人々 | Comments(14)



ブルターニュから手紙が届きました。
地中海に行ったきり、行方不明となっていたフランス人、イザベルが、ブルターニュに帰って来たようです。

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夏の始めにヨットでブルターニュを出て、地中海のなかを点々としていたようです。
恋人と二人とはいえ・・・出来ないなぁ、私には・・・。

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半年ぶり・・・ブルターニュの家からの眺めは変わらないことでしょう。

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しかし、孫たちの一家は、転勤で南仏に行ってしまいました。
さぞかし、寂しいことでしょう。

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クリスマスには、リールの両親の家に家族が集まるので、会えるのでしよう。
両親の子供や孫たち、ひ孫を会わせると、相当な人数になるようです。

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サンタもやってきて、子供たちは、一人一人、抱いてもらえます。
みな大きくなったのだろうな・・・私は、4センチも縮みました。

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冒険する女、イザベルが無事に戻ったようで、ホッとしました。
来年は、きっと会えますように・・・。








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by aomeumi2 | 2018-11-27 20:22 | 喜怒哀楽な人々 | Comments(10)


ポルトガルでは、最後の獲り上げが済んだ頃です。
誰よりも大きな声で船の上を走り回っていた夫は、最後の頃は、あまり手を出さず、若い漁師の仕事を見守っていました。
服だけではなく、頭も真っ白・・・。
いろんな意味で、エキサイティングな仕事でした。

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帰国してからの心配は、夫の居場所でした。仕事だけが生き甲斐のような人が、一体どうなるのだろうと・・・。
そんな人が・・・サツマイモを刻んでいました。

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かつては毎朝、このような海を眺めながら、漁場に向かいました。
神様がいます。

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そんな人が・・・山の中の家で、鶏肉を刻んでいます。

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巨大なマグロが引き上げられると・・・カモメたちが興奮して集まってきました。
これは、300キロくらい ?

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二階にいると、台所から「お〜い !」・・・ちょっと、来て、という切迫した叫び声。
慌てて降りていくと・・・焦げています。油が少ない・・・。

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なんとか出来上がった、サツマイモと鶏ミンチの揚げ物・・・しかし、それ以外の食べものはなにもないのです。
慌てて、庭のルッコラをサラダにして・・・思ったより、おいしく、ほめ殺しました。
新聞に出ていた記事を参考に作ったそうです。

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港にたくさんいる野良犬のなかで、夫がもっとも可愛がっていた、"名無し" という名の犬です。
帰国してから、夫の口から、一度も話題に出ていません。
名無しは、夫の不在をどう思っているのでしようか。

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帰国して一年は、することもなく、ぼんやりしていて・・・さて、どうなるものかと心配していましたが、
東京のクロッキー教室に通い、帰りは飲み会・・・月に二、三度ですが、上京が楽しみなようです。
映画を観たり、展覧会に行ったり、古いガールフレンドに会ったり・・・。

山の家では、いつの間にか、洗濯名人になりました。
朝、老妻が起きていくと、洗濯物を干している・・・夕方は、きっちり三時には取り込み、きれいにたたんだものがベットにおいてある。
毎日、下界に新聞を買いに行き、買い物は全て夫の仕事です。
夕食後の洗い物、ゴミ捨て、薪割り・・・彼は、どうやら居場所を見つけたようです。
あら ? ・・・老妻は、一体なにをしているのでしよう。





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by aomeumi2 | 2018-11-24 11:09 | 喜怒哀楽な人々 | Comments(20)



チョン・ユジョン 「七年の夜」を 読みました。
人間ドラマが組み込まれた韓国のミステリーです。
とにかく、息もつかせない展開と迫力・・・休みながら読むなどというなまぬるさは許されない。
一気に "読まされ" ・・・力尽きたという感じ。格闘技のような読書体験でした。
男の方向きかも知れません。書き手は、女性・・・ということにも驚かされました。
このエネルギーは、なんなんでしょう。敵わない・・・。

私がお世話になっている、書肆侃侃房から出ています。


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作家が来日、下北沢でトークショウがあるというので出かけました。
まずは、のんびりとしたダーウィン・ルームで、私の編集担当者と合流、心の準備をしました。

夏に切ってしまった、ジャスミンが伸びていて、うれしかった。花が咲いていました。

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会場は、いま注目されている下北沢のブック・カフェ、B&B・・・満員です。
窪美澄さんという作家とのコラボでした。
あぁ、知らない・・・世の中は変わっているようです。
チョンさん(正面のショートカット)は、きれいな方でした。

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映画化されて、現在上映中です。

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打ち上げは、韓国も含めた出版関係者、詩人など・・・みな働き盛り。
私のように、ゆる〜い本を出しているものにとっては、誠に場違い。
みんな子供世代のような人たちです。

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3、40年前の、私たち・・・ということね、と、編集者と顔を見合わせました。

そういえば・・・ずいぶん前に読んだ、佐藤愛子の「血脈」を読んだときにも、体力を著しく消耗し、
二三日、寝込んだことがありました。
いまだにお元気で、お美しい。
いま、日本の作家で、チョン・ユジョンと対抗できるのは、テーマは違えど、佐藤愛子氏かも知れません。







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by aomeumi2 | 2018-11-18 21:13 | 喜怒哀楽な人々 | Comments(8)


叔母の33回忌がありました。

右が喪主の充君、私と同い年で、同じ名前。
訳あって、別の家庭で育ったので、兄弟で名字が違います。
左が、智兄さん・・・まだ現役で会社をやっていて、とてもお金持ち・・・いつもご馳走してくれます。

とにかく仲のよい兄弟です。
末の弟が先に亡くなり、仲のよさに拍車がかかり・・・会うと、やたらとはしゃぎます。
お給仕の若い女の子に、ダジャレの連発・・・これが実につまらない。その度に奥さんが謝り通し・・・、

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観音様のように穏やかに微笑みながら・・・ついにこう言われた。
「あなた・・・家に帰ったら、私と二人きりになるのを忘れていませんか ?」

し〜ん・・・顔を見合わせています。

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すぐに、全面降伏・・・。

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充君は、ドイツに赴任、私も不在でしたから、こうして従兄弟同士が揃って会えるのは最近のことなのです。
淋しがり屋のお兄ちゃんは、それがうれしくて仕方ない。
昼から、日本酒を五合も飲みました・・・観音様をチラ見しながら・・・。

二人のお母さんも、ユーモアのある人で、いつも冗談を言って子供たち(私を含めて)を笑わせてくれました。
この兄弟のダジャレ好きは、叔母譲りなのでしょう。

叔父は亡くなって50年だそうで・・・この叔父が、私の初恋の人でした。
家に遊びにいくと、真っ先に着物姿の叔父のあぐらのなかに飛び込んだものです。
もう70年近く前の話です・・・ひぇ〜〜〜 !











                                   

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by aomeumi2 | 2018-11-17 10:46 | 喜怒哀楽な人々 | Comments(16)


四日市に会いにいった S が、亡くなりました。

「あんなぁ・・・Sが死んだ、7日に・・・」
一緒に会いにいった、徳島のMから、電話がありました。
「最後に会えて、よかったなぁ・・・アイツは、幸せな奴だった」
Mは、泣いているようでしたが、私は泣きませんでした。

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本当に、いい2日間でした。
三人で、ジャズを聴いて、おいしいものを食べて、酒を飲み、煙草を吸って・・・、
夜中まで、なんでもない話をしました・・・笑いました。

一週間ほど前に、S から電話がありました・・・「楽しかった・・・ありがとう」と。
そして、私の本「ポルトガル物語」を、40冊も買ってくれました。
ちょっと関わりのある人に、お礼にあげたいと・・・。
毎年のように通っていた、スペインのイビザの風景に似ているところがあるから・・・と。

S と私は、あまり仲が良かったとはいえません。いつもいがみ合い、周りをハラハラさせたり、笑わせたり・・・。
最後になって、こんなにいい奴だったのか・・・と、お互いに思ったはずです。
まるで親友のように、仲良く過ごせた2日間でした。

彼の庭にすみれが咲いていました。
草花には、興味がないようで、へぇ〜と、驚いていました。
木に咲く花は好きなそうで、桜が一本ありました。
今度は、ここで、三人で花見をしようと約束したのです。

11日に出発予定の、イビザ行きのチケットを取っていたそうです。
これを聞いたとき、初めて涙が流れました。

さよなら・・・S・・・ありがとう。














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by aomeumi2 | 2018-11-14 10:55 | 喜怒哀楽な人々 | Comments(17)



色がきれいです。

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草間彌生も、びっくり・・・絵の具に加え、日本の色紙を張り付けてあります。

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壁にぶら下がっています。
ブルターニュのお祭りの衣装をつけた人形たち。

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作者は、奥のお姉ちゃん、レアです。
ミュージシャンでもあるようです。
パパの転勤で、現在は南仏にいます。
どうしているかしら・・・大きくなったことでしょう。
もう、三年も会っていません。

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少し古いものですが・・・お気に入りです。

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お得意の、ルームポートレイト。

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私は、人物の入ったものが好きです。
物語があるから・・・。

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これらの絵は、漁師町での、最初の友達、イギリス人画家ピアーズの作品です。
彼もまた、現在はブタペストに移りました。
チャーミングな男でした。

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by aomeumi2 | 2018-11-11 11:52 | 喜怒哀楽な人々 | Comments(16)




この年になると、名前を呼び捨てにしてくれる人が少なくなります。
年上の人がいなくなり、若い人が増えるからです。
そんなことに、四日市で古い友達に会って気がつきました。
誰か、呼び捨てにしてくれる人はいないか・・・

そうだ、50年通う、ジャズバーのキクチさんに会いにいこう・・・と、上京する朝、花を摘みました。
ものすごく仲のよかった、奥さんのマコさんが、この数年体調を崩しているので、
花を届けたいと思ったのです。

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お見舞いに行こうなどとは、思ったことがありません。
拒否されるに決まっている・・・と、わかっていました。
苺に気がついてくれるかしら・・・あはは、と、笑ってくれるに違いありません。

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いつも名前を忘れるのだけれど、私の好きな臭いウイスキーはキクチさんが知っている。
氷は小さいのを一つだけ、それを飲みながら、
Curtis Fuller 「 Five Spot After Dark」を 聞いてすぐに帰ろうと思っていました。

ところが・・・いない。いつも、カウンターにいるはずのキクチさんがいません。
おばあさんのひとり客に、バーテンダーは不審顔・・・もう一軒、店があるのです。
「キクチさんは、三丁目の方ですか?」と聞くと「いえ、三丁目は閉めました」
え・・・いつですか ? 「一年前です」と素っ気ない。がっかり・・・

50年も付き合っているのに、キクチさんのフルネームも連絡先も知らないことに初めて気がつきました。茫然としました。
仕方なく、ジェムソンのロックを頼み・・・さて、どうしようか。
店の雰囲気もずいぶん変わってしまいました。時々来ていたつもりなのに、私は一年も来ていなかったらしい。
バーテンダーは、ややチャラ男・・・楽しそうにお客と話しています。この人が新しいオーナーでしょうか。
引き下がるしかありません。
ウイスキーを飲み干し、名刺をだして「キクチさんが現れたら、お花、渡してください・・・マコさんに」
と・・・名刺に目をやったバーテンダーが、叫びました。
「ゲッ ! マジっすか・・・青目さん ! オレですよ、トシ・・・トシです」
はい ? 誰・・・トシって・・・記憶にありません。

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マコさんの息子・・・トシでした。
えーーーー !
アンタ、幾つになったの ? と聞くと、49才・・・会うのは40年ぶりで、わからないはずです。

トシは私のことをよく覚えていました。
小学生の低学年の頃、私がプリンスホテルのプールに連れて行ったそうで、そこで、LeeのTシャツを買ってやったそうなのです。
子供にとっては、大変な事件だったようで、それからどんな絵を描いても、このTシャツを描き込んでいたそうです。
私は、全く覚えていません。
そういえば、どこにも行けない夏休みは、赤坂プリンスの古い方のホテルに泊まったりしていた記憶があります。
よほど金持ちの男でもいた頃のことでしょう。

「その時のTシャツは、いまでもよく覚えていますよ」と、絵を描いてくれました。
襟と袖口に青い縁取りがしてあったそうです。

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そして、急に真面目な顔をして、まっすぐに私を見つめました。
「実は・・・今日は、母の命日です。去年、亡くなりました」

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丁度一年前のその日・・・マコさんは亡くなっていました。
命日・・・鳥肌が立ちました。
死ぬまで店に立ちたいと、いつも言ってました。
その大好きだった店に、花を供え・・・マコさん、仲良くしてくれて、ありがとう。
キクチさんに、改めて会いにこようと思いました。








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by aomeumi2 | 2018-11-04 11:45 | 喜怒哀楽な人々 | Comments(22)



このブログに時々、登場するポスター・ハリスのまち子ちゃんと会いました。
夏の間はなかなか会えず・・・秋になってしまいました。
恵比寿のガーデンプレイスの、上等すぎるレストラン・・・外国のようです。
とてもオシャレしていたのに・・・真っ暗だ・・・ごめんなさい。
記念撮影をしただけで・・・行ったのは串焼き屋・・・あはは。
おいしい羊の肉を久しぶりに食べたわ。


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週末だというのに、ガーデンプレイスは、心配なくらい閑散としています。
しかし・・・暗闇に目を凝らすと・・・ベンチにはアベック(古いなぁ)、カップルがたくさん。
愛を語るには、絶好の場所です。

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前から連れて行きたかった、写真美術館の裏の、大人のバーへ行きました。
いつもは静かなはずですが、週末で満員。
居合わせたお客が演奏していました。
ピアノは近所に住む外国人、サックスの若い人も近所に住んでいるようです。
久しぶりに生演奏を聴きました。ラッキーでした。

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まち子ちゃんは、九條さんが企画してくださった私の個展の時に大変お世話になりました。
辛抱の甲斐あって、仕事が面白くなってきたようです。
とてもふんわりと、なんでもこなし・・・出入りする人たち、みんなに好かれ、頼りにされています。
仕事を続けて欲しいなぁ、と、応援しています。
たくさんおしゃべりをして・・・楽しかった。
業界 ? のゴシップを聞いたりするのが、引退したおばあさんには楽しみなのです。

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近道をしようとしたら道に迷い・・・酔っていることに気がつきました。
それにしても、ひと気がない・・・恵比寿、大丈夫か ? とも思うけれど、
ほろ酔いには、実にいいエリアです。










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by aomeumi2 | 2018-10-29 13:41 | 喜怒哀楽な人々 | Comments(8)




「あのなぁ・・・オレ、近々、死ぬらしいわ・・・」と、Sから電話があったのは、十日ほど前のことです。
庭仕事をしていた私は、一瞬、言葉に詰まったものの・・・「あ・・・そう」と、いいました。
「やりたいことは、全部やってきて、思い残すことはない・・・で、さよならを言っておこうと思って・・・」
「わかった・・・」
なんと言ったらいいのか・・・近頃、死というものがとても近いものになり・・・あまり驚かないのです。

徳島の友人Mと、四日市に行きました。
部屋に入ると、挨拶もそこそこに・・・うす暗がりに突然、この曲が流れました。
時々、ジャージャーと針の音がして・・・あの時のままです。
あの時・・・とは、50年前のジャズ喫茶の暗い店内と、ノイズの入った音・・・体がしびれるような音の洪水。
三人とも、背中を丸め、黙って曲に聴き入りました。

https://www.youtube.com/watch?time_continue=320&v=_BlHRPXPx-4

なんでだろう・・・ユーチューブの埋め込みが出来なくなりました。
Curtis Fuller Five Spot After Dark・・・これを聴きながら、読んでいただきたい物語です。
かつての不良少年少女たちには、どなたにも懐かしい曲だと思ういます。



「お前たちが来たら、一緒に聴こうと思って探しといたんや・・・」と、Sが言いました。

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東京時代を過ごした四人の仲のよい男たちは、それぞれ、二人が京都、ひとりが徳島、そして電話の主は四日市にいました。
京都の二人はすでに亡くなり・・・。
徳島のMが、会いにいく・・・というので、私も行くことにしたのです。
七年ぶりの再会でした。

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香舟先生が、ご主人の赴任で名古屋に移った時、ひとりの男友達を連れて行くと・・・
なぜか、京都、名古屋、蒲郡に居合わせた彼らは、芋づる式に次々と・・・お腹を空かせた青少年が香舟先生のところに入り浸りました。
当時は、名古屋にいいジャズ喫茶があり、いいミュージシャンのコンサートも沢山あったのです。
私も東京からよく通いました。


四人の男たちのなかで、唯一、会わなかった男がいます。
京都の家具職人、スミダ君です。
「青目とスミダは、気が会うでぇ・・・会わせたいなぁ」と、誰もが言ったのですが、ついに会うことがありませんでした。
私がヨーロッパから帰国するのは、いつも冬で、彼は雪深い京都の山奥に住んでいたのです。

これは、男たちが最後に集まった時の、私にとっては幻のスミダです。始めて見ました。
みんなで大いに笑い・・・この一週間後に亡くなりました。
きれいな顔です・・・スミダが綺麗なのは顔だけでなく、いかに心が綺麗だったか・・・と、この日、二人の男が聞かせてくれました。

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デザイナーのSは、自分で設計した、なかなかチャーミングな家に住んでいました。
彼女はいるけれど、一緒には暮らしていない・・・なるほど・・・台所の綺麗さを見ると、人とは暮らせない男なのでしょう。

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凝り性で、こだわりが強い・・・なにごとも、いい加減な私とは、よく喧嘩をしたものです。
このプレイヤーも大変な年代物で・・・レコード針が、ご、ご、ご、ごじゅうまんえんも・・・するらしい。
アホらし、元気だったら一悶着起きていたことでしょう。

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彼が設計したという、寿司屋でご馳走を食べて・・・帰ってから、ジャズを聴き、夜中までおしゃべりをして・・・
若者のような一晩を過ごしました。

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病院にははいらず、最後まで森の奥のこの家で、ジャズを聴き、コーヒーを飲み、煙草を吸って、夜更かしして過ごすそうです。

若いとき、Sとスミダは、スペインを放浪し、辿り着いたのがイビザ島でした。
以来、毎年のように訪れていた島に、この六月にもひと月を過ごしてきたそうです。
Sが、もう一度、イビザに行けますように・・・また、三人で、この森の桜を見られますように・・・と、祈りながら帰りました。











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by aomeumi2 | 2018-10-15 14:37 | 喜怒哀楽な人々 | Comments(14)