舞踏家、中嶋夏は、今や世界的に有名な舞踏家です。
全く違う世界にいたものの、50年以上の付き合いです。
若いころは激しい喧嘩もしたけれど・・・(原因は私の無知 ? かな)
夏ちゃんが、今になってご褒美を受け取りはじめた気配が、とてもうれしい。


舞踏は、日本発祥の踊りで・・・土方巽、大野一雄が第一人者です。
その愛弟子である中嶋夏は、この道一筋、舞踏家として生きてきました。
日本で活躍の場は少なく残念なことだけれど、久しぶりに小さな公演があるというので馳せ参じました。

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とはいえ・・・実は、舞踏は全然わからない。
トークショーがあって、初めてというくらいに舞踏のことが少しだけわかりました。
寡黙な彼女が、舞踏のことになると、たちまち少女のように目を輝かせ、饒舌になったのでした。
あまりのピアなオーラを放つ彼女の前に立つと、何もかもが、いかがわしく感じられます。
特に言葉が・・・気の毒なくらいなものでした。

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このような・・・難しいものに・・・会場は満員ということに驚かされました。
私にはチンプンカンプンな分厚い、そして、高すぎる本が・・・飛ぶように売れていました。
そういえば・・・世の中に難しいものが少なくなったのかも知れません。
なんでも、やさしくわかりやすく解説し、くどいほど説明し・・・。
人々は、難解なものに飢えているのかしら・・・と、思った秋の夕暮れ。

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この人、笠井叡氏も同年代・・・現役のダンサーです。
海外公演が多く、漁師町の隣のファロで開かれた公演に行ったら「こんな地の果てに、日本人がいたとは・・・」と
反対に驚かれました。

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大野一雄は、死の間際まで、ベットに横たわり、手だけで踊りました。

夏ちゃんは70才のときに、自らの老いと対面し・・・世界各国で新作を上演し続け、75才になり、
「さらに奥まっていく我が老いを見つめ・・・」と今回の公演に着いてのコメントしています。
いまだに少女のような容姿ですが・・・ちょっとウルウルしてしまいました。
この人も、死ぬまで踊るのでしょう。
長く続けているだけでは、ご褒美はもらえない。







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by aomeumi2 | 2018-09-30 11:21 | 喜怒哀楽な人々 | Comments(12)



この時期になると、ポルトガルの漁師町の市場には、こんなものがたくさん出ました。
山と積まれたブドウの脇に、葉つきのものが置かれていました。飾り ?
おじさんにねだってはせしめ、部屋に活けました。
秋だなぁ・・・と、しみじみ思ったものです。

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こんなものをよく作りました。ブドウのスープ。
皮をむいてしまうと甘すぎるので、半分は皮ごと使います。
いい香りがしました。

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胡瓜のみじん切りと皮を剥いたブドウをのせて・・・
ポルトガルの九月は、まだまだ暑く、青唐辛子のピリリと効いた甘いスープは、体に染みたものです。

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来年は、庭にブドウを植えようか・・・などと欲張ったことを考えています。








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by aomeumi2 | 2018-09-27 09:38 | ポルトガル便り | Comments(14)



ポルトガルの山に行くと、道端にたくさん落ちていた大きな栗。
茹でて、切れ目を入れてだしてみたら、おいしいと、みな驚きました。
焼き栗しか食べたことがないのです。
どうやって作るのか知りたがりましたが・・・教えませんでした。
スプーンですくって食べます。しっとり、ねっとり・・・おいしい栗でした。


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秋の庭木の剪定のあと、
庭に山のように積んだ枝に火をつけて、栗は素焼きの壷にいれ焚き火にくべます。
この時のワインは白・・・出来れば新酒。
時々、穴の開いた壷に棒を差し込み振り回して、火の熱を均等に回します。
イタリア人が、この仕事を引き受けましたが・・・ろくでもない男が、この時ばかりは、いい男に見えたものです。
あとは、金串に刺したソーセージや野菜を火にかざし、朝まで飲むのが秋の楽しみでした。



上等な栗を送っていただきました。
お隣がよく作る、ブランディーを使ったマロングラッセを作るつもりでしたが・・・
剥きながら食べてしまうので・・・どんどん数が減り・・・断念。

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ホクホク・・・スプーンですくって・・・これも幸せというものです。





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by aomeumi2 | 2018-09-25 10:42 | 天然な暮らし方 | Comments(14)



今年は、トマトとししとうだけは成功・・・そろそろ終わりです。
人様に配るほどは出来なかったけれど・・・冬用のトマトソースとまではいかなかったものの・・・
ほとんど毎日食べることは出来ました。
トマト、高かったですから、助かりました。

庭の三カ所に植えてみましたが、やはり熱心に土を作ったところは収穫が多かった。
草むらを刈り、野菜畑を広げるべく、庭を這いずり回っています。

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夫の留守中は、秋刀魚三昧・・・二本あったオクラは、葉を鹿に食べられてしまい、全滅。
茄子も五本くらいしか取れませんでした。
アヒージョ風をお皿に盛って・・・秋刀魚1尾は食べられなくなりました。

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98円の秋刀魚は三尾買って、生姜で煮てみました。秋刀魚の味はせず、なんだかポルトガルの鰯に似ていました。
そうなんです・・・ポルトガルの鰯は、ちょっと秋刀魚に似ているのです。

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帰国して、おいしいと思ったのはムツ・・・ポルトガルにはありませんでした。
これは地物で、よく出ます。夫の大好物で見かけると買ってきます。
小さいけれど、安かったと喜んでいました。
六尾あって150円。
魚を煮るのは、夫の担当ですが・・・留守なので自分で煮てみました。

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残っていたキャベツでコールスロー・・・生ハムは夫の朝ご飯・・・私はお昼に食べました。
ハムの下の黒いものはなんでしょう ? 全く覚えがありません。
二泊三日の留守中で、冷蔵庫が綺麗になりました。

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稼いだお金で、月に行こうという人もいれば、何年も果物さえ食べられないという年金生活のおばあさん。
恐ろしいような貧富の差が広がっているらしい世の中になったようです。
私たちは、どう考えても前者にはほど遠い部類に入るらしく、不安感を和らげるために節約をしています。
とはいえ・・・夫には要求していません。こっそりとやっています。
人生のほとんどの時間を、家族のために身を粉にして働いてきた人が老後を満足に暮らせない世の中に、怒りを感じます。
黙って電気を消す・・・冷蔵庫にあるもので工夫する・・・とにかく買わない・・・。
月に行く人よりも、幸せな老人になってやる。







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by aomeumi2 | 2018-09-23 10:10 | 天然な暮らし方 | Comments(16)


絶滅しかけていたジンジャーの花・・・レスキューして、目の届く空き地に植え替えていました。
雑草の生い茂る草むらで咲いています。
玄関に活けたら、入った途端に、いい香り・・・小さな幸せです。

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庭の花地図は、とうとう間に合わず・・・気がつくとこんな花が咲きました。

これは、小学校に上がった頃、私が初めて育てた花です。
なんという花だったか・・・押し花さんに教えていただいた気もしますが、忘れました。
小さな庭の片隅に、ミカン箱一杯に増やし、ランドセルをしょったまま、小石で囲んだり・・・。
そのために、いつも遅刻していました。

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昔の庭には、柿の木、イチジク、お便所の脇には茗荷の茂み、花はせいぜい菊くらいのものでした。

お隣の、鈴木さんという大きなお屋敷の庭には、少女小説に出てくるようなレンガで囲まれた素敵な花壇があり、
チューリップやマーガレットが咲き乱れ、うらやましくて、いつも生け垣の隙間から覗いていました。

鈴木さんのお宅には三人の娘さんがいて、誰も結婚していませんでした。
お花の手入れをしているのを見ていると、時々、チューリップやマーガレットを垣根越しにくれました。
あるとき「おばちゃん・・・」と呼ぶと、娘さんがすごく怒りました。
「おねぇちゃんと、呼びなさい・・・でないと、もう、花はあげません」
子供の私には、どう考えても、お姉ちゃんには納得がいきませんでした。
そのことを話すと、母はお腹を抱えて笑いました。









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by aomeumi2 | 2018-09-21 10:33 | 花日記 | Comments(16)

朝の・・・声

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     伊豆の家でひとりになれることは滅多にありません。
夫とカルロスを送り出し・・・今日はなにもしないぞと、決めました。

あ・・・鳥の声・・・気づかれるとすぐに逃げられるので、
イチジクの影から盗撮・・・いや、盗聴・・・前の山桜の大木に毎朝、来るのです。
熱心に鳴いています・・・恋人を呼んでいるのでしょうか ?

              
 


夏の疲れもあって・・・昼寝三昧の一日でした。




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by aomeumi2 | 2018-09-19 11:22 | 天然な暮らし方 | Comments(14)



近所の居酒屋に連れて行きました。シャイなので、家で飲むより楽しいだろうと思いました。
なんでも食べます。
なんだか、顔つきが大人になりました。
一人前になったのね・・・自分の仕事に誇りを持っているらしいことが、なによりうれしいです。

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お土産がすごかった・・・実際に頼んだのは、手前の小瓶、ピリピリだけだったのですが・・・。
ワインは、漁師仲間がそれぞれ持たせてくれたそうです。
どれも心のこもったものばかりです。

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巨大なニンニクと、唐辛子は、カルロスの彼女から・・・市場好きのワタシを知っているからです。
オリーブオイルもひと瓶ありました。
これで、ポルトガル料理を作れるようにとのことでしょう。気持が嬉しいです。

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市場のチーズもたくさん・・・

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アーモンドの粉で作ったお菓子もありました・・・懐かしい・・・ありがとう。

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仲良しのお隣さんにも付き合ってもらい・・・二人とも日本人離れしているので、まるでポルトガルで飲んでいるようでした。

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焼き鳥いろいろに始まり、天ぷら、揚げ出し豆腐、などなど、特に気に入ったらしいのが、〆の鍋焼きうどん。
ポルトガルのパスタはうどんくらい柔らかだし、スープは同様に魚出汁・・・似ているのかも知れません。

翌日はよく晴れて、多分、東京ー向かう新幹線から富士が見られたのではないかしら。
夫が浅草に連れて行きました。
今夜は、高級ホテルに泊まり、高級な店ですき焼きを食べるらしいです。
仕事を兼ねた一週間の旅でした。






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by aomeumi2 | 2018-09-17 21:40 | 喜怒哀楽な人々 | Comments(20)



夫のあとを、金魚のフンのようについて歩いていたカルロスが、日本にやってきました。
帰国するときにも大泣き・・・それから旅人としてポルトガルに行ったときにも、仕事を放り出して飛んできて・・・
泣きました。

娘にメロメロ・・・。

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三日三晩続く、盛大な結婚式をしたというのに・・・別れてしまった。
時々、子供に会うのが楽しみ・・・

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なかなかハンサム・・・優しいし、モテるので、会うたびに彼女が変わっています。

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今日は、豊橋で夫と待ち合わせ、新しい船を見に行きました。
今頃は、伊豆の富戸の旅館で飲んでいるでしょう。
明日は、朝早く、日本の定置網を見に行き、我が家に一泊します。
また、泣いたのかしら・・・。

夫は、元子分に、生のイカとタコをもってこいと命令していました。
私は、小振りのマテ貝とコンキーヤが食べたいんだけれど・・・オリーブオイルも切れるし、チーズも食べたい・・・
イチジクも・・・。









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by aomeumi2 | 2018-09-15 23:27 | 喜怒哀楽な人々 | Comments(14)


どんなに高くても、イチジクを買おう・・・と、決めました。
食べたい一心で、庭に植えたイチジクは、2年も経つのに音沙汰なし・・・枝ばかりが伸びるのです。

食べものの恨みは深く、二万円のメロンの記憶が新しいのに、テレビで有名美容家が、一万二千円のメロンを食べていた。
なんて下品なのだろう・・・まぁ、京都の作家が、送られてくる貢ぎ物の山の中で「メロン、メロン !」と、叫んでいるよりは
マシなのかも知れません。自分で稼いだお金で食べているのですから。うらやましかった。

エドウィンとジュスチーヌの家で出た完熟のイチジク・・・ヤギの生チーズと、オレンジの皮、蜂蜜、バジル。
五百円貯金のヘソクリを数えてみたら・・・三千円ありました。
買える ?

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漁師町の市場では、ビットリオのイチジクは間違いがなかった。
買おうとすると「ちょっと、待って・・・」と、すでにいいものを選り分けた袋を棚の下からだしてくれた。
イチジクの葉が好きなことを知っていて、これも、綺麗なものを選んで入れてくれました。
長くフランスに出稼ぎに行っていたビットリオは、フランス語が得意で
「ボンジュール、マダム、ビットォ〜リオ、サバ ?」と、挨拶すると、照れながらもうれしそうに
「ウイ〜、ビアン、ビアン、サバビアン、メルシー、エ、チュー ?」と、答えるのでした。
私のフランス語は、ここまでです。

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どこのレストランにもあったデザート、フルーツサラダ・・・日本で作ってみたら、甘いばかりでコクがなかった。

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まだ、ギリギリで苺があるでしょうか・・・もっともおいしい黒い苺は、だんだんと姿を消していました。
小粒で真っ黒・・・もう、あの苺を食べることはないのでしょう。
あ、奥に、ぺったんこの桃があります。
両方とも、1キロ、二百五十円ほど・・・しかし、収入は日本の三分の一ほど。安いとはいえないのかも知れません。

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これは、少々固い桃・・・香りがいいので、フルーツサラダやサングリアに使いました。
1キロ、百円です。
みな、皮ごと食べていました。

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二十年も通っていると、市場のおじさんや、おばちゃんと顔なじみがたくさん出来ました。
一年ぶりで行ってみると、おじちゃん、感極まって泣いてくれた。
近頃、姿を消したそうで、引退したのか、それとも病気か・・・それとも・・・また、会いたいな。
激しく不揃いのオレンジ、1キロ、六十円 !

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しかしながら・・・日本には知らないうちに貧困層が激増していると知ってしまい・・・複雑な心境です。
三千円というヘソクリを、イチジクごときに使っていいものかどうか。
一生懸命真面目に働いてきたのに・・・浮かばれない人たちがいます。日本中に被災者がいます。
施設で寂しく亡くなった後妻や、ほぼ放置された感じの香舟先生。
果物を何年も食べたことがないという年金生活のおばあさん・・・こういう現実と、どう向き合っていけばいいのだろう。
サルサなんか踊っている場合だろうか。
なにかするときに、なんとなく後ろめたい気がするのは、自意識過剰というものではあるのですが。

イチジクは買うけれど・・・香舟先生のところで一緒に食べよう・・・チーズも買って・・・ということにしました。












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by aomeumi2 | 2018-09-13 10:31 | 天然な暮らし方 | Comments(24)



若いころ、母は毎日「どうぞ娘が新聞沙汰になりませんように・・・」あるいは・・・
「どうぞ、娘が殺されませんように・・・」と、近所のお地蔵さまにお願いしていたそうで、
それどころか「殺してもいいから、殺されませんように・・・これが、あ〜た、母親ですよ」と。

その娘がついに、新聞沙汰になった・・・ただし、殺されも、殺しもしない・・・。
72才で、サルサを習いはじめたというのが、そのネタでした。

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サルサのお手本を踊ってくださる、レイヤさんとケン先生です。
奥のブルーのシャツが、記事を書いた "こ〜ひん" さん(サルサネーム)です。
私のサルサネームは、リタ・・・イザベルが私をそう呼んでいたのです。

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私がサルサを習おうと思ったきっかけは、
東京新聞の暮らし面に載っていた「50代の地域デビュー」という連載でした。
定年後に備え、自分の居場所を探すために、
地元の将棋サークル、ボランティア、料理、アロマテラピー、地域の盆踊りなど
さまざまな体験をする・・・そのなかにサルサがあったのです。

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長く政治の世界の敏腕記者として仕事漬けの日々を送って来たらしい、清水孝幸氏の
いわゆる "親父の成長物語"

単なる取材ではなく、記者の体験談ですから、戸惑いや失敗もあり、その顛末が面白い。
サークルでの仲間作りや、趣味講座での学び、地域のイベントを楽しんだり、
ボランティアで役に立ったり、四つの章に 50ほどの体験談が綴られています。
とてもいい本です。







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by aomeumi2 | 2018-09-10 13:41 | 喜怒哀楽な人々 | Comments(18)