どんなに高くても、イチジクを買おう・・・と、決めました。
食べたい一心で、庭に植えたイチジクは、2年も経つのに音沙汰なし・・・枝ばかりが伸びるのです。

食べものの恨みは深く、二万円のメロンの記憶が新しいのに、テレビで有名美容家が、一万二千円のメロンを食べていた。
なんて下品なのだろう・・・まぁ、京都の作家が、送られてくる貢ぎ物の山の中で「メロン、メロン !」と、叫んでいるよりは
マシなのかも知れません。自分で稼いだお金で食べているのですから。うらやましかった。

エドウィンとジュスチーヌの家で出た完熟のイチジク・・・ヤギの生チーズと、オレンジの皮、蜂蜜、バジル。
五百円貯金のヘソクリを数えてみたら・・・三千円ありました。
買える ?

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漁師町の市場では、ビットリオのイチジクは間違いがなかった。
買おうとすると「ちょっと、待って・・・」と、すでにいいものを選り分けた袋を棚の下からだしてくれた。
イチジクの葉が好きなことを知っていて、これも、綺麗なものを選んで入れてくれました。
長くフランスに出稼ぎに行っていたビットリオは、フランス語が得意で
「ボンジュール、マダム、ビットォ〜リオ、サバ ?」と、挨拶すると、照れながらもうれしそうに
「ウイ〜、ビアン、ビアン、サバビアン、メルシー、エ、チュー ?」と、答えるのでした。
私のフランス語は、ここまでです。

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どこのレストランにもあったデザート、フルーツサラダ・・・日本で作ってみたら、甘いばかりでコクがなかった。

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まだ、ギリギリで苺があるでしょうか・・・もっともおいしい黒い苺は、だんだんと姿を消していました。
小粒で真っ黒・・・もう、あの苺を食べることはないのでしょう。
あ、奥に、ぺったんこの桃があります。
両方とも、1キロ、二百五十円ほど・・・しかし、収入は日本の三分の一ほど。安いとはいえないのかも知れません。

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これは、少々固い桃・・・香りがいいので、フルーツサラダやサングリアに使いました。
1キロ、百円です。
みな、皮ごと食べていました。

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二十年も通っていると、市場のおじさんや、おばちゃんと顔なじみがたくさん出来ました。
一年ぶりで行ってみると、おじちゃん、感極まって泣いてくれた。
近頃、姿を消したそうで、引退したのか、それとも病気か・・・それとも・・・また、会いたいな。
激しく不揃いのオレンジ、1キロ、六十円 !

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しかしながら・・・日本には知らないうちに貧困層が激増していると知ってしまい・・・複雑な心境です。
三千円というヘソクリを、イチジクごときに使っていいものかどうか。
一生懸命真面目に働いてきたのに・・・浮かばれない人たちがいます。日本中に被災者がいます。
施設で寂しく亡くなった後妻や、ほぼ放置された感じの香舟先生。
果物を何年も食べたことがないという年金生活のおばあさん・・・こういう現実と、どう向き合っていけばいいのだろう。
サルサなんか踊っている場合だろうか。
なにかするときに、なんとなく後ろめたい気がするのは、自意識過剰というものではあるのですが。

イチジクは買うけれど・・・香舟先生のところで一緒に食べよう・・・チーズも買って・・・ということにしました。












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# by aomeumi2 | 2018-09-13 10:31 | 天然な暮らし方 | Comments(24)



若いころ、母は毎日「どうぞ娘が新聞沙汰になりませんように・・・」あるいは・・・
「どうぞ、娘が殺されませんように・・・」と、近所のお地蔵さまにお願いしていたそうで、
それどころか「殺してもいいから、殺されませんように・・・これが、あ〜た、母親ですよ」と。

その娘がついに、新聞沙汰になった・・・ただし、殺されも、殺しもしない・・・。
72才で、サルサを習いはじめたというのが、そのネタでした。

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サルサのお手本を踊ってくださる、レイヤさんとケン先生です。
奥のブルーのシャツが、記事を書いた "こ〜ひん" さん(サルサネーム)です。
私のサルサネームは、リタ・・・イザベルが私をそう呼んでいたのです。

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私がサルサを習おうと思ったきっかけは、
東京新聞の暮らし面に載っていた「50代の地域デビュー」という連載でした。
定年後に備え、自分の居場所を探すために、
地元の将棋サークル、ボランティア、料理、アロマテラピー、地域の盆踊りなど
さまざまな体験をする・・・そのなかにサルサがあったのです。

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長く政治の世界の敏腕記者として仕事漬けの日々を送って来たらしい、清水孝幸氏の
いわゆる "親父の成長物語"

単なる取材ではなく、記者の体験談ですから、戸惑いや失敗もあり、その顛末が面白い。
サークルでの仲間作りや、趣味講座での学び、地域のイベントを楽しんだり、
ボランティアで役に立ったり、四つの章に 50ほどの体験談が綴られています。
とてもいい本です。







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# by aomeumi2 | 2018-09-10 13:41 | 喜怒哀楽な人々 | Comments(18)




夫の父の後妻が亡くなりました。施設に入ってからも、病気がちで、入退院を繰り返していました。
最後に行ったときには、もう、私たちを覚えていませんでした。
でも、最初の結婚で置いてきた娘の名前は覚えていました。
施設に入ってからも、会いには来てくれず、義母も、会いたいとは決して言いませんでした。
最後まで、意地を張り合った母娘でした。

台風で、すぐには行けず・・・飛行機がやっと取れて、昨日、夫がひとりで行きました。
葬儀はしないとのことで、隣に住んでいた従兄弟たちと、食事をしただけのようです。
十人兄弟の末っ子だった義父の兄弟は誰も残っていません。


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結婚以来、30年以上、帰国すると必ず長崎に行きました。
義父との間に子供のなかった後妻は、快く私たちを受け入れ、もてなしてくれました。
料理上手で、からし茄子、ラッキョ、麦味噌・・・などなど、手作りをスペインにもポルトガルにも運びました。

庭の花を供えました。蕾を摘み忘れた薔薇が開いたところでした。
夫が戻ったら、後妻の得意だった大村寿司でも作ろうと思っています。

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家事や料理が得意だった後妻は、よく働いて日々を過ごしていました。
持病のリュウマチが悪化して、施設に入り十年。
料理上手だった母には食事が不満だったことでしょう。みるみる気力が失せていき、うつろな表情に・・・。

義父は、自分が生まれ育った海や地や、自分の家がよく見えるところに墓を作りました。
「全部済んでいるから、お前たちはなにも心配するな・・・」と、義父からは言われていましたが・・・
紙面で残っていない・・・ということで寺と揉めています。
死んでからも、金を取ろうなんて・・・前回、行ったときに「お金を払わないと、骨は捨てるんですか ?」と、
ワタシが坊主に迫ると・・・返事はありませんでした。
檀家制度が崩壊し、寺も金が欲しいのです。

なんて、世の中でしょう。






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# by aomeumi2 | 2018-09-07 11:08 | 喜怒哀楽な人々 | Comments(10)




帰国してから、一度もメロンを食べていませんでした。
テレビで、一つ二万円 ! というメロンを見て、仰天 ! ! しかも、それが、売れているというではないか・・・がく然。
確かに、ひと苗に一つしか作らない、編み目を美しく仕上げるために、ひとつひとつ手でさする・・・さする ?
マジか・・・編み目の美しさ ? を保つためたらしい・・・皮・・・ワタシ、食わない。見ないし・・・。
儲かるので、若い人が参入・・・確かに2万円なら儲かるでしょう。
でも・・・メロン・・・メロン、ですよね。

買いましたよ・・・790円と980円があって・・・もちろん、高いのは1500円とか3000円とか・・・。
でも、980円。これでも充分、思い切った、納得のいかない値段です。
二つに切って・・・上等のポルトを注ぎ・・・まぁ、普通ね。
騒ぐほどのものではない・・・二万円は・・・やはり、騒いでしまうほどの味なのであろうか。

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ポルトガルのメロン・・・編み目なんかなかった・・・

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時々、青くて、編み目のあるものも・・・種類が違うのだろうけれど、充分おいしく、違いがわからない。
こっちでいいのです・・・メロン、食べたい。

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ブドウも食べていません。
これは、ポルトガルのブドウ・・・朝、取ったものなので、茎が青い。
日本では見たことがありません。百円。
茎を持ち上げ、かぶりつき、皮も食べたり、道端に吐き出したり・・・野蛮な食べ方です。

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これは少々、時間が経ったもの・・・ベランダに放り出しておくと、自然に干しぶどうが出来ました。
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年金生活のおばあさんが(ワタシか?)、何年も果物など食べていないというドキュメンタリーを観ました。
確かに、普通の果物も高すぎる。ごはん、一食分するかも知れません
二万円もする、皮の美しい、おいしすぎるメロンも素晴らしいけれど、その技術を使って
みんながいつでも楽しめる、安いメロンを作るのも、農家の大事な仕事ではないのかしら ?
ショボい年金生活では、790円だって、相当よ !



              

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# by aomeumi2 | 2018-09-05 22:08 | 天然な暮らし方 | Comments(16)



腹はすけども、なにを食べたらいいものか、と相変わらずの献立地獄・・・お隣のおかずに頼る日々です。
夫が秋刀魚をみつけてきたので、試しにポルトガル風にしてみました。
とはいえ、ヨーロッパに秋刀魚はなく、ただ、焼き魚には、お決まりのものがついています。
トマトの輪切りとたまねぎ、皮ごと茹でたジャガイモがごろりと添えてあるだけ・・・そこにたっぷりのオリーブオイルを掛けます。
これが意外にも、おいしかった。
料理とはいえないけれど、これだけでポルトガルの味になるから不思議です。

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人生でもっともおいしかったカレーは、スペインの南のジブラルタルのカレー。
北アフリカからわざわざスペインにフェリーで渡り、リニアからパスポートコントロールを受けてジブラルタルにはいります。
カレーを食べるためだけに、一日がかり・・・その甲斐のあるほどのおいしさでした。
この味をなんとか作りたいと、なんども試しましたが・・・難しい。
なぜかタイ料理用の缶詰の辛い調味料がいい感じかも・・・。
それを使って、たまねぎ、パプリカ、茄子、庭のトマトとししとうを煮込み、カレーの元を作って冷凍。
クミンやモロッコのスパイスをたくさん使って、鶏のカレーを作ってみました。
タジン風にプラムも入れてみた・・・やや近づいた。(いや気のせいかも・・・気のせいだ)
自家製の甘めのピクルス(ニンジン、パブリカ、セロリ、湯むきしたミニトマト)がよくあいました。

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なにも浮かばないときには・・・冷蔵庫の残り物でサラダ・・・ゆで卵とハムくらいで、お茶を濁す。
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夜中にお腹が空いて・・・ビーツのスープを飲んだり。
生クリームの上等が手に入らず、なぜかすぐに溶けてしまう。

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はぁ〜、明日はなに作ろう・・・と、ため息をつく。






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# by aomeumi2 | 2018-09-02 22:06 | 天然な暮らし方 | Comments(14)